【来賓講演】印鑰智哉氏 | 第18回

目次

日本のタネはどうなる? 種苗法再改正・遺伝子操作品種の拡大・対抗するための地域のタネ

種子法廃止や種苗法改正など、日本の種をめぐる法律の変化についてご発表いただきました。各都道府県が協力して米麦大豆などの種を守ってきた種子法が2018年に廃止され、種苗法の改正により登録品種の自家採種が制限されるなど、種を取り巻く環境が大きく変わってきていると指摘されました。種の生産が地方分権から中央集権的な仕組みへと移行することで、参加できる企業が限られ、種の多様性が失われていく懸念についても語られました。

また、ゲノム編集技術を用いた品種改良の現状にも触れ、エチレンを作れないよう遺伝子を破壊したメロンや、カドミウムを吸収しない稲など、具体的な事例が紹介されました。一方で、水田農法が持つカドミウム抑制効果や連作障害を防ぐ価値など、日本の伝統的な農法が持つ意義についても語られました。

最後に、種子主権について、イタリア・トスカーナ州における在来種保護の取り組みを参考に、日本でも家庭の種を植えてみることや、学校給食・地域での条例づくりなど、できることから始めていきたいという思いで発表を締めくくられました。

目次